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金日成 "じゃがいもがだめなら豆を植えればよい"
[発掘秘話] 92年 金日成に'正しい進言'をした農場支配人の追放
文星輝記者(慈江道出身, 2006年入国)
[2007-11-22 13:27]
この秋、平安北道の新義州市の米の価格は1,400ウォンだった。水害で食糧の生産が急減し、住民が心配しているという声が聞こえる。
北朝鮮は'苦難の行軍'から10年経ったが、食糧問題を解決することができずに国際社会に物乞いしている。北朝鮮が食糧問題を解決することができなかった原因の一つが、金日成-金正日父子の馬鹿馬鹿しい指示であった。
北朝鮮では金父子の指示には無条件従わなければならないため、その弊害が現われても改善は難しい。指示に従わない場合収容所に入れられるため、誰一人異議を唱えることができない。
金日成が1992年に両江道の三池淵郡を訪問した時のことだ。
1993年に出版された北朝鮮の'朝鮮中央年鑑'の118ページには、1992年8月16日から9月3日まで、“偉大な首領、金日成同志が咸境道内の人民経済の様々な事業を現地で指導した”と書かれている。およそ20日間、咸境道の事業を現地指導したという記録だ。
だが、金日成の現地指導の具体的な内容については明らかにされなかった。当時、金日成は三池淵郡のポテ労働者区にある招待所(金日成の専用特閣)を休暇で訪れていた。
1992年8月、ポテ里にある専用特閣にいた金日成が周辺のじゃがいも畑を見回った。
専用特閣の中にあるやや小さめの畑で、護衛総局の軍官の家族が食糧問題を解決するためにじゃがいもを植えていた。だが、その年は雨がたくさん降り、じゃがいもの育ちが悪かった。
じゃがいも畑を見学した金日成が、“今年のポテ農場のじゃがいもの栽培はどうなのか”と聞いた。金日成のまわりには、護衛総局の軍官(将校)らと書記だけがおり、答える人がいなかった。
金日成はその場で“今すぐポテ農場の支配人と初級党書記を呼んで来なさい”と指示した。
当時、ポテ農場は国営農場のため、支配人制だった。
突然、金日成に呼ばれたというしらせを聞いたポテ農場の支配人(当時彼は努力英雄だった)と初級党書記は、非常に喜んで護衛総局の車に乗った。
金日成はじゃがいも畑でポテ農場の支配人に、今年の農業について聞いた。
悪天候のために、じゃがいもがよく育たなかったという話を聞いた金日成は、ポテ農場の支配人にじゃがいも以外のものを植えてみなさいと言った。
ポテ農場の支配人は“首領様、白頭山のここの気候では、じゃがいも以外の他の農業はできません”と答えた。すると金日成は“なぜだ。紫豆があるではないか。ここでよくできるようだが。それを一度植えて見なさい”と言った。
ポテ農場の支配人は丁重に、“首領様、紫豆はよくできますが、主食や副食として食べることができません。これまで、紫豆は飼料として使っています”と答えた。支配人の言葉通り、紫豆は食べることはできるが、じゃがいもの変わりにして主食として食べることは不可能だった。
“なぜだ。紫豆にはタンパク質が多いというが。じゃがいもよりましだろう。一度植えて見なさい!”金日成は命令するような口調で言った。
しばらくもじもじとしていたポテ農場の支配人は、“けれどもこれまで、両江道の住民の食生活にはじゃがいもの方がよかったのです”と答えた。
金日成はいらいらしたように、“それでも植えて見なさい。じゃがいもよりもタンパク質がずっと多くてよいのではないか”と言い、支配人に目をやった。支配人はもどかしさを押えて、“…徐々に植えてみます”と答えた。
突然、金日成が怒鳴った。
“おい! これはどこから転がって来たやつだ! 植えろといったら植えるんだ。全く宗派みたいな奴だ。お前がどうして支配人なのか”
ポテ農場の支配人の運命はここで終わった。すぐに金日成の責任書記に召還され、ひどい侮辱を受けた。だが、それだけではなかった。
道の党組職部に呼ばれて、思想闘争の舞台に立たされ、その場で解任された。
一瞬にして努力英雄の称号を剥奪され、立派に建てた家から追い出されて、一般の農場員が住む家をあてがわれた。
党の検討が終わると次は国家保衛部が、金日成が“宗派みたいな奴”と言った言葉を根拠にして、ポテ農場の支配人に“現代宗派”という汚名を着せ、結局1ヶ月後に家族と共に政治犯収容所に連行した。
両江道の三池淵郡出身の脱北者、キム・インシル(仮名55歳余)氏は、“ずいぶん前の事件だった。金日成が死ぬ前にそういうことがあった。当時、ポテ農場の支配人は努力英雄で、本当に農業にすべてを捧げていた。そのため、農場員の信望も相当なものだった。だが、一言のために政治犯の監獄に行った”と語った。
更に、“その後、じゃがいもは少なめに植えて紫豆を主に植えた。両江道の他の農場も紫豆を大量に植えた。だが、紫豆は加工して食べる方法がなくて、金日成が世を去った後、再びすべての畑にじゃがいもを植えた”と明らかにした。
金日成-金正日の無能のために発生した食糧難の責任を負って被害にあった幹部は、彼以外にも多くいる。1997年に北朝鮮の農業担当書記のソ・クア二と、スク・チョングン協同農場管理委員長(努力英雄)を、スパイといって銃殺した事件、ピチャンリン農業研究所の初級党書記を収容所に入れて殺害した事件などがある。
高位の幹部がこうして粛清され、その下で音もなく死んでいった人の数は到底数え切れない。
◆ 紫豆 = 豆科の一種。寒さによく耐え、収穫量が多く、山間地帯で多く植えられる。茎は高さ1メートル程度で太い。脱北者たちによると、紫豆は収穫高が良いが、加工して食べる方法はないという。
デイリーNK・韓国・北朝鮮専門ニュースサイト
http://www.dailynk.com/japanese/read.php?cataId=nk01000&num=1436
さすがは北朝鮮というべきか、やっぱり北朝鮮というべきか、
首領様の前では白いものも黒といわなければならない世界で、例え正しくても首領様の指示に歯向かってはいけないようです。
北朝鮮は自滅への道をまっしぐらに走っていますね♪
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